材料力学

ポアソン比とは?求め方、意味をわかりやすく解説


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ポアソン比は材料によって決まる固有の定数の事です。


丸棒をひっぱると、引っ張った方向にひずみ(縦ひずみ)が発生し、同時に直径は細くなる(横ひずみ)が発生することはイメージできるかと思います。

この時の、縦ひずみと横ひずみの比ポアソン比と言います。

本記事では、この材料固有の定数であるポアソン比の求め方や、その数値のもつ意味をわかりやすく解説したいと思います。

ポアソン比の前に、縦ひずみと横ひずみを理解する

ポアソン比は、縦ひずみと横ひずみの比で表されます。

つまり、まず「縦ひずみ」と「横ひずみ」について知る必要があります。

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ひずみを理解していない人はまず上記を読み、事前知識をつけてください。

ポアソン比とは?


感覚的に、丸棒をひっぱると荷重方向にひずみ(縦ひずみ)が発生し、同時に直径は細くなる(横ひずみ)が発生することはイメージできるかと思います。

ポアソン比
この時の、縦ひずみと横ひずみの比をポアソン比と言います。

*上図はクリックで拡大できます。

ポアソン比の求め方

ポアソン比の公式

ポアソン比 = - (縦ひずみ/横ひずみ)
ν = - ε/ε′

ポアソン比は上記の式から求められます。

分母は横ひずみ、分子は縦ひずみになります。

ポアソン比の数値の意味

ポアソン比が0.5の意味は?

ポアソン比の上限は理論的に0.5となりますが、このポアソン比が0.5というのは体積が一定であることを意味します。

普通、材料は圧縮されると体積が減りますが、ポアソン比が0.5の材料は圧縮時にも体積が減りません

具体例をあげるならば、ゴム系の材料0.5に近いポアソン比になります。

ポアソン比が0の意味は?

逆にポアソン比が0に近い場合、ほとんど形状の変化がないことを意味します。

コルクは、ポアソン比がほぼ0の材料になります。

また、軟鋼のポアソン比は「0.28~0.30」の値をとります。

ポイント

ゴムとコルクだと、全く違う特性を持った材料だとわかりますよね。

ポアソン比というのは材料によって決まる、材料の特性を示す定数の1つなのです。

ポアソン比の記号の読み方【ギリシャ文字のν(ニュー)です】

ポアソン比を表す記号は、ギリシャ文字のv(読み方:ニュー)です。

カタカナのレや英語のvに似てますね。

ポアソン比の単位は?【無しです】

ポアソン比の単位は無しです(無次元)。

ポイント

縦ひずみや横ひずみには単位がありませんので、縦ひずみと横ひずみの比であるポアソン比は、必然的に単位は無しになります。

ポアソン比は英語では何と言う?【Poisson's ratio】【Poisson coefficient】

ポアソン比は英語では「Poisson's ratio」もしくは「Poisson coefficient」と言います。

ポイント

ratio:比率
coefficient:定数

ポアソン数とは?

ポアソン数の公式
ポアソン比νの逆数ポアソン数と言います。

m = 1/ν

ポアソン比がわかれば、上式から簡単に計算できます。

ですので、特に難しく考える必要はなく、ポアソン比を使って上式から計算できると知っておくだけでOKです。

設計実務でポアソン比はどう使う?

実際の所、ポアソン比は材料固有の係数として製品設計実務では扱うので、ポアソン比自体を計算するということはないかなと思います。

解析(CAE)を行う時の材料特性値の1つとして入力するパターンが、機械設計周りの実務で使う場面としては多いのではないかなと思います。

参考実務で使う場合の線膨張係数とポアソン比

Youtube動画でポアソン比をより深く理解する

英語ですが、ポアソン比を説明しているYoutube動画があります。

英語が得意な人はこちらも参考にどうぞ。

ポアソン比とは?求め方、意味をわかりやすく解説【まとめ】

  • 縦ひずみと横ひずみの比をポアソン比と言います。
  • ポアソン比を求める式は「ν = - ε/ε′」です。
  • ポアソン比が0.5というのは、圧縮時にも体積が一定であることを意味し、ゴム系の材料が近い値をとります
  • ポアソン比が0というのは、ほとんど形状の変化がないことを意味し、コルクが近い値をとります
  • ポアソン比を表す記号は、ギリシャ文字のv(読み方:ニュー)です。
  • ポアソン比に単位は無しです(無次元)。
  • ポアソン比は英語では「Poisson's ratio」もしくは「Poisson coefficient」と言います。
  • ポアソン比は材料固有の係数として製品設計実務では扱うので、ポアソン比自体を計算するということは基本的に無いです。

今回は、ポアソン比について解説しました。

材料力学を勉強する上で大切な項目ですので、しっかり理解しましょう。

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