個人用の3Dプリンターが普及してきました。
データをダウンロードし、何か出力してみたい人も多いでしょう。
「Arduino」や「ラズベリーパイ」で電子工作をしている方は、これらの基板を納めるケースを作りたいと考えているかもしれませんね。
私も製品の試作時には、ラズパイ(ラズベリーパイ、Raspberry Pi)を使ったりArduino(アルドゥイーノ)を使ったりする事があります。
筐体設計時には、ラズパイやArduinoの基板外形3Dデータが欲しくなります。
しかし、公式サイトには2D図面しかないですし、自分でデータ化するのは面倒です。
そういう時によく活用しているのが「3Dデータを無料でダウンロードできるサイト」です。
データ化したものを公開してくれている方がいるので、こちらをありがたく活用させてもらってます。
そこで今回は、
- 前半:私がよく利用する厳選2サイト
- 後半:その他4サイト
を紹介したいと思います。
- 家庭用の3Dプリンターで何か便利そうな物を探して出力したい
- Arduinoやラズパイのケースを出力したい
- 設計で流用できるstepやigesといった3Dデータを探している
上記のような人は、活用できるサイトだと思いますので、参考にしてみてください。
GrabCAD
GrabCADは私が一番よく使っているサイトです。
全世界から150万人以上のエンジニアやCADデザイナーが集まる巨大コミュニティーサイトで、2014年に3Dプリンターで有名な企業である「Stratasys」に買収されました。
このサイトの中のLibraryというコーナーで、世界中のユーザーが作成した3Dデータが無料で共有されていますので、こちらをよく利用しています。
種類が豊富なのはもちろんですが、最も良いと思うのが「step」や「iges」といった3D CADで編集可能なデータが共有されているという所です。
一般的な3Dプリンター用の3Dデータ共有サイトだと「stl形式」といった3D CADでは編集できない形で共有されている事がほとんどです。
一方、GrabCADは、元々機械エンジニア向けのサイトだからなのか、ほとんどのデータは「step」「iges」といった形式で共有されています。
人によってはSolidworksの生データやinventorの生データで共有してくれている人もいます。
私は後から人のデータを追加修正したいと思うことも結構ありますので、こういった生の3Dデータでの共有は非常にありがたいです。
公式サイトGrabCAD
Libraryから無料ダウンロードLibrary
GrabCADの使い方
データのダウンロードには無料会員登録が必要ですので、まずは登録しましょう。
「Join the Community」のボタンをクリックし、必要事項を入力すれば会員登録は終了です。
登録が終了したら、Libraryのページから英語でデータを検索し、3DデータをダウンロードすればOKです。
試しに「Arduino uno R3」の3Dデータを探してみます。
検索すると、ケースや基板外形など「Arduino uno R3」に関係するデータがたくさん出てきます。
赤四角のデータをクリックします。
右上の「Download files」からダウンロードできます。
ダウンロードしたファイルを開きます。
データが入っている事がわかります。
GrabCADでダウンロードできる無料3Dデータ
結構なんでもあるので、好きなものを検索して利用すると良いですね。
例えばですが、自分は下記のような用途で使った事があります。
- パンフレット置き 【展示会場の設計用】(Brochure Shelf, brochure stand, brochure等で検索)
- 人 【展示会場の設計用】(human等で検索)
- ArduinoやRaspberry Pi 【試作筐体設計用】
公式サイトGrabCAD
Libraryから無料ダウンロードLibrary
Thingiverse
Thingiverseは、2008年に発足した世界最大級の3Dプリンター用の3Dデータ無料ダウンロードサイトです。
MakerBotが運営しています。
こちらもGrabCADと同様、多くの方が3Dデータを共有してくれています。
たまにstepデータなどを共有してくれている方もいますが、stl形式のデータが多いです。
ここはGrabCADと大きく違う部分です。
「自宅の3Dプリンターで便利な物を何か出力したい」という時には便利なサイトだと思います。
なお、商用可否などは、データにより違います。
しっかり読むようにしましょう。
公式サイトThingiverse
Thingiverseの使い方
サイト上部のEXPLOREの「THNGS(もの)」を見るか、検索窓から直接検索します。
自分は直接検索する事が多いです。
試しに「Raspberry Pi」で検索してみます。
Thingsでフィルターがかかっているので、Thingsの中から検索されてます。
個別ページをクリックし、ケースをダウンロードしてみましょう。
右上の「DOWNLOAD ALL FILES」をクリックして、ダウンロードします。
ダウンロードしたファイルを開くと、3Dデータが入っていることがわかります。
今回は、stlに加えてstepデータも入っていました。
ライセンスの話をしているファイルもあります。
しっかり読んでおきましょう。
公式サイトThingiverse
Thingiverseでダウンロードできる無料3Dデータ
GrabCADと同様、色々あります。
私は、下記の3Dプリンター用のフィラメントホルダー(スプルホルダー)を出力した事があります。
参考OVERSIZED – Universal Spool Holder
参考STANDARD SIZED – Universal Spool Holder
参考SMALL – Universal Spool Holder
フィラメントのサイズによって、ホルダーは3つのサイズに別れています。
もし同じものを出したい方がいれば、下記のサイトで選び方について日本語で説明されていますので、参考にすると良いです、
参考3Dプリンター用のフィラメントホルダーを3Dプリントした
その他、3Dデータ無料共有サイト
正直な所、自分はだいたい上記2つのサイトで事足ります。
「GrabCAD」も「Thingiverse」も有名で大きなサイトです。
よくわからない人はまずここで3Dデータを探せば良いと思います。
しかし、世の中には他にもたくさん3Dデータ共有サイトがあります。
人によっては2サイトでは足りず、もっといろんなサイトを探したいという方もいると思います。
参考に4サイト追加で紹介しておきたいと思います。
YouMagine
YouMagineは、3DプリンターメーカーのUltimakerが運営するサイトです。
Ultimakerシリーズに最適化された3Dデータが共有されています。
公式サイトYouMagine
MyMiniFactory
MyMiniFactoryは、プロのユーザーの高精度な3Dデータがあるのが特徴のサイトです。
高精度フィギュアっぽいもの、インテリアっぽいものが多い印象です。
サイトでデータが公開される前にソフトウェアチェックとコミュニティーでのテストプリントが入るため、他サイトとは違い100%プリント可能なデータがアップされる事をうたっています。
無料のデータと、有料のデータがあります。
デザイナーとしてストアをオープンすると、自分の作ったデータで利益を得ることもできます。
公式サイトMyMiniFactory
Pinshape
Pinshapeには、有償と無償のstlファイルがあります。
Pinshapeの登録したユーザー(3Dデータ設計者)は、自身の作成したデータをサイトで売る事ができるのも大きな特徴です。
公式サイトPinshape
Cults3D
3Dプリンター用のデータのマーケットプレイスです。
有料だけでなく、無料のデータもあります。
公式サイトCults3D
3Dデータの無料ダウンロードサイト【厳選2 + 4選】(設計・3Dプリンター用)
私がよく使うサイトは、下記の2サイトです。
今回は、その他下記の4サイトも紹介しました。
無料で共有されているデータは、提供者に感謝しながらうまく活用していきましょう。
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